CGHの計算法

計算機合成ホログラムを計算するためには、大きく分けて以下の3つの手順を踏む必要があります。
 1. 物体光の計算
 2. 参照光の計算
 3. 干渉縞の計算
以下にそれぞれの詳細について掲載します。


物体光の計算





物体光の計算はフレネル・キルヒホッフの回折積分式を用います。 物体分布を\(g(x,y,z)\)、ホログラム面で観測する物体光を\(u(\xi,\eta)\)とすると、
\( u(\xi,\eta) = \frac{j}{\lambda} \iiint_{-\infty}^\infty g(x,y,z) \frac{e^{-jkr}}{r} dxdydz \)
と表せます。ここで\(k\)は波数、\(r\)は物体上の点とホログラム面上の点との距離を表しており、それぞれ以下のようになります。
\( k = \frac{2\pi}{\lambda} \)(\(\lambda\)は光の波長)
\( r = \sqrt{(\xi-x)^2 + (\eta-y)^2 + z^2} \)
この計算を元に、計算機合成ホログラムには大きく分けて、点充填法とフーリエ変換を用いる方法の2つの計算法があります。 詳細は物体光の計算に掲載しています。


参照光の計算





CGHでは、参照光として点光源、平面波が広く用いられています。 ここでは、計算が容易な平面波について掲載します。 参照光をホログラムに垂直に入射すると、観察時に再生像を見づらくなってしまうので、ある程度の角度を持ってホログラムに入射させるほうが望ましいです。
参照光として、\(\eta\)軸に対して、\(\theta\)傾いている時、ホログラム上の参照光の位相分布\(\varphi(\eta)\)は、以下のように表すことができます。
\( \varphi(\eta) = \exp(jk\eta\sin \theta) \)
この場合、参照光の振幅値は一定の値を持つとして考えています。 この振幅値は自由に設定できますが、物体光と比較して極端に強い、あるいは弱い参照光を用いると、一方の光の影響が大きくなりすぎるため、良好な干渉縞を得ることができません。
例として、ホログラム上の各点における物体光の複素振幅の最大値を参照光の振幅として用いる場合を考えます。この場合、ホログラム面上における参照光分布\(R(\xi,\eta)\)は、以下のようになります。
\( R(\xi,\eta) = \max |u(\xi,\eta)| \exp(jk\eta\sin \theta) \)


干渉縞の計算





上記の過程で得られた物体光および参照光の干渉計算を行うことで、干渉縞を得ることができます。 干渉縞の強度分布\(I(\xi,\eta)\)は、以下の式で表すことができます。
\( I(\xi,\eta) = |u(\xi,\eta) + R(\xi,\eta)|^2 \)